ブログ「もみじ市民ホール」
新米日記の記事

会葬者席、前列は誰の席?

2017
02/28
お式が始まる一時間ほど前に式場の入り口に立ち、会葬に来られた方をお席へと案内します。

「ご一般様はこちらのお席へ...」と案内している最中、ふと式場内を見ると悲しい事が起きています。
祭壇向かって左側、ご一般様のお席です。後ろの方のお席は綺麗に埋まっているのに、前から4列程お席がぽっかりと空いてしまっています。実はこの現象、よく起きるのです...。

「自治会だから、後ろの方で良いよ」と言われる方と、「前の方は自治会さんに空けておかなくちゃ」と言われる方がいます。これが前のお席が空いてしまう理由の一つです。
お式が始まる10分ほど前になっても、前のお席が空いているようなら「皆さん前の方のお席が空いているので、3列程つめて下さい」とご案内をいたします。しかし、皆さん少し想像してみて下さい。
自分が亡くなり、お式に沢山の方が参列してくれる、それはとても嬉しいことですよね。でも、前の方のお席が空いていたら少し悲しいですよね。

もちろん、自治会さんが代表でお焼香をされる時、挨拶をされる時には前のお席は空けております。
しかし、それ以外の時には特に座り順に決まりはございませんので、ぜひ前のお席から座っていただけたらと思います。

瀬川

奥さまの納棺

2017
02/23
葬儀の仕事をしていると、同じお家で二回目、三回目とお葬儀を施行させていただくことがあります。
一度施行させていただき、「前にもみじさんでお世話になって良かったから」と言ってご依頼をいただきます。

先日、お葬儀のご依頼の電話がありました。
電話で故人様のお名前を聞いて驚きました。3年前に喪主様として、元気にされていた方が亡くなられたということでした。
お身体を冷やしにご自宅へ伺うと、痩せられ3年前の面影が殆ど無くなっていました。

納棺の際、故人様の奥さまが「この人はパジャマじゃ駄目なの、スーツを着せてあげたい」とおっしゃり、故人様と握手をしながらシャツの袖を通され、靴下を履かされ、最後にネクタイを締められました。
「髪の毛はこの辺から分けて横に流していたわ」「袖の所のボタンはいつも私が付けていたの」と語りながら、優しく故人様に触れられていました。
最後には故人様がいつも飲まれていたアイスコーヒーで末期の水をされ、納棺は終わりました。

納棺後には「痩せてしまって面影があまりなかったけど、とても綺麗にしてもらえて良かった。ありがとう」と感謝の言葉をいただきました。
お着替えやお化粧だけの力だけではなく、自分自身で故人様に触れ、一緒に体を拭いたり、ネクタイを締めてあげたりすることで、段々と心が大切な方の死を受け入れていくのだと思います。

納棺は見た目を綺麗にするだけではなく、ぽっかりと空いてしまった穴を少しでも埋めるためのとても大切な時間です。
納棺の際は是非お立会ください。

瀬川

満年齢と数え年

2017
02/20
普段、私たちは自分の年齢を「満年齢」で表しています。
この表し方は産まれた時を0歳として、誕生日を迎える度に+1歳、と数えていく方法です。

満年齢とは別に、お葬式では「数え年」という年齢の表し方が一般的です。
この表し方は産まれた時点で1歳として、その後1月1日(元旦)を迎える度に+1歳、と数えていく方法です。

例えば、2016年6月1日に産まれたAさんがいます。
今日は2017年2月20日です。
満年齢 Aさんはまだ誕生日を迎えていないので0歳。
数え年 Aさんは産まれた時点で、1歳。さらに2017年1月1日を迎えているので2歳。
このように満年齢と数え年で差が2歳も開いてしまっています。

このややこしさが、数え年が一般的な表し方にならない理由でしょうね。
亡くなった時点で誕生日を迎えていなければ満年齢に+2歳。
亡くなった時点で誕生日を迎えていれば満年齢に+1歳。
こう覚えておくと良いですね。

瀬川

泣き女とご供養

2017
02/15
「泣き女(なきめ)」という職業をご存知でしょうか?
別名「泣き屋」とも言い、その名の通り泣くことが仕事で、韓国を中心にアジア圏で見られる職業だそうです。

大切な人との別れは悲しいもので、お別れの場で泣かれる方を沢山見て来ました。
溢れてくる涙は、故人様との思い出を懐かしんだり、別れを惜しんだり、もしかしたら後悔したり...。と自然に出てくるものです。
しかし、この「泣き屋」は当家と同じように悲しさや寂しさから溢れる涙ではありません。お葬儀のお別れの際に"泣いてもらうため"に、当家が雇うのだそうです。
では何故、そんな事をするのでしょうか?

どうやら儒教の教えではお葬儀の際に泣く人が多いほうが、徳が高くなり良いご供養ができるとされていたそうです。その考えから当家は泣き屋を雇うようになったのですね。
韓国や中国ではこの「泣き女」という職業、一般的なものだそうです。日本では、静かに死を悼むという傾向の方が多いためか一般的な職業にはならなかったようです。
ちなみに私もまだ、「泣き女」という職業の方を見たことがありません。自然に出る涙だからこそ、良いご供養が出来るような気がしますが色々な考えがあるものですね。

瀬川

お棺に入れてあげたい物

2017
02/10
お棺によく入れて頂くものに、故人様が生前着られていたお洋服・お着物、故人様のお好きだった食べ物等が挙げられます。
故人様がご愛用していたもの、大切になさっていたもの。そういう物を全部入れて頂けたら一番良いのですが、残念ながら斎場の取り決めにより棺に入れてはいけない物も沢山あります。

よく言われるのが
・靴  ・杖  ・メガネ
この3つです。

靴と杖がないと、49日間旅をするのは大変だし...。
ましてメガネがないと前が見れないし...。
と、お気持ちは分かるのですが、これらの物は火葬すると溶けてお骨にこびりつきお骨が変色してしまう可能性があります。
ご愛用の杖、靴の代わりに納棺の際に少し小さめの木で出来た杖と、草鞋(わらじ)を入れて頂きます。メガネの代替品は今のところ、ご用意が出来ておりませんので良ければ絵を描いて入れてあげて下さいね。

お棺に入れてあげたい物、沢山あるかと思いますが、故人様を思われて書かれたお手紙が一番喜ばれるのではないかなと思います。

瀬川
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