ブログ「もみじ市民ホール」
私の身の回りの記事

自分が一番つらかった葬儀

2021
11/22
葬祭部の門脇です。
私が葬儀の仕事に就いてから14年以上経ちますが、その間に簡単に数えても700件以上の担当をしてきました。その中で一番つらかった葬儀はなにか?と聞かれると迷わず一件が浮かびます。

私が担当を持ち始めて少ししてから1件の担当を持ちました。その際に喪主をされたお客様とは葬儀後もアフターフォローで会うたびに1時間以上しゃべり、畑でとれたものなどをその都度「〇〇好きか?持って帰って!」と頂いたりしていました。私が一度葬儀をやめて営業の仕事に就いた時も営業初日に、たまたまそこが営業地域だったのもあり挨拶にいき、今こにような仕事しているんですというと「そうなんや!ちょうどよかったわ!」と家の瓦の葺き替えを依頼して頂きました。その仕事をしてからもちょくちょくお世話になっていました。その後に私が元にいた葬儀社に戻りまた改めて挨拶に行きました。

それから4年後くらいに自分の携帯に電話が一報あり、受けると喪主様の息子様からの電話で、今父が亡くなり警察にいますのでお迎えにきてほしいとの事でした。なんで警察?と思いながら行くと孤独死だったことを息子様から聞きました。家にお父さんを連れて帰り一人暮らしだったので安置する前に息子さんとお父さんの思い出話をしながら家の中を片付けました。その時に家の瓦を見たり倉庫にあった大型のハーレーを見たりしていると初めて葬儀の仕事で泣きそうになりました。

昔からお客様を導いていく側の葬儀スタッフが泣いてはいけないと重々上司から言われていたので、自分なりにどんな式でも折り合いをつけていましたが、今回はそういうわけにもいきませんでした。そこからは自分が全て担当司会からすべてしましたが、色々な葬儀経験者が若い方の式などを一番つらかった事にあげますが、自分は自分が担当したお客様が亡くなる事が一番つらいと思います。

これから葬儀の仕事をしていく以上そういうことはたくさんありますが、自分が責任をもって故人様を送るお手伝いが出来たらと思います。

愛猫の死

2020
08/21
葬祭部の杉上です。

8月になって、17年一緒に暮らしてきた愛猫が旅立ちました。

ずっと元気で弱ったところを見たことが無かったので、病院へ行くこともなく気がついたら「もう、17年か!」という感じでした。それがひと月前から、いつもと違う行動をしかけたので、病院へ連れて行きましたら、腎臓の数値が良くないとのことで点滴を打って、薬を処方してもらいました。薬なんて飲ませたことないから、最初は指先に痛い思いをしましたが、なんとか飲ませ続け数値も良くなってきて安心していたのに、最期は突然やってきました。

幸いにも私が出勤前で、異変に気付くことが出来たので、私の腕の中で看取ることが出来ました。

突然の事だったので、体を冷やして1日は家で過ごさせて、翌日の火葬の手続きを市役所で行いました。そして骨つぼを持って帰るのに、ペット用骨つぼを見た時に
「小さい!」「お骨は全部持って帰りたい!」と思いました。ペット用骨つぼの大きいのを手配するのは、残念ながら間に合わないので、通常の5寸のつぼを持って帰ることにしました。
お骨はつぼの半分くらいで納まりました。

今までペットが亡くなって展示場へ骨つぼを買いに来られた時は、小さいのをおすすめしていましたが、自分が経験してみて初めてペットを失った方の気持ちが分かりました。私と同じように全部のお骨を持って帰りたいと、思われる方もおられるかもしれません。その方のために、今までのペット用骨つぼのひと回り大きいのものを入荷いたしました。

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愛猫の骨つぼは可愛い色合いの風呂敷に包んで、部屋に置いて時々お香を焚いて偲んでいます。
「私んちの子で幸せやったんかな」
「もっとしてあげられることあったかな」
色んな思いが繰り返されて、涙を流してしまいます。命を失うことは辛いです。

「あの子は生き切った」「あの子は幸せだった」と思えるように、そしてあの子と一緒に過ごせた幸せな時間を胸に、1日1日を大切にしたいと思います。

娘に送る母の気持ち

2020
07/27
葬祭部の義積です。

友人が、娘の一人が遠方の勤務先になるきっかけに、いつ帰ってくるか分からないと考え、今のうちに3人の娘さんに自分の貴金属を贈ろうとしていると聞きました。自分の婚約時に送られた婚約指輪、パールのネックレスなどを今風にリフォームして娘さんに贈られるそうです。普段の生活では貴金属は付けないとはいえ、大切な物を娘に残す気持ちと、贈られる三人の娘さんとは温度差があったそうです。全てにおいて話す機会が無く、自分の気持ちが伝わらないからこの先不安とのことでした。

私は友人にエンディングノートを勧めました。「書くのは難しい?」との問いに「全て埋めようとせず、気軽に書いたらええよ」とアドバイスしました。エンディングノートは法的効力はありませんが、残された家族が困らないようにする為に必ず役立つ項目があります。エンディングノートを書きながら家族で話すきっかけになれば良いかと思います。

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会いにきてくれた

2020
07/15
葬祭部の義積です。

歌舞伎俳優の市川海老蔵さんが、亡くなった奥様の小林麻央さんのお墓参りに行った記事を読みました。お墓参りの時に、お供えした花に白い蝶が留まったそうです。それを見た海老蔵さんの娘さんは「ママかな?」と蝶に麻央さんを重ねられたという内容でした。

私もそのような体験をしたことがあります。私の場合は蝶ではなくアマガエルでした。母のお墓参りに行った時「義積家先祖代々之墓」と彫刻されている石のくぼみに小さなアマガエルを見つけました。ただのアマガエルなのですが、母が姿を変えてこの場所にいるのではないかと思ってしまいました。私は亡くなった両親にむしょうに会いたくなる瞬間がたまにあります。手に触れることも声を聞くこともできないと思うと、胸の奥がぎゅっとと苦しくなるのです。蝶であってもアマガエルであってもそこにいる何かが大切な人の代わりではないか、むしろそう思い会えた気持ちにするのだと思います。

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少し背筋の凍る経験

2020
03/02
葬祭部の門脇です。

葬儀の仕事をしていると、葬儀の仕事以外にも、色々な変わった経験をすることが有ります。

昔の事ですが、ある工事現場より墓石とお地蔵様がでてきたとの事で、知り合いのお寺様と一緒にお祓いに行ったことがあります。現場に行ってみると墓石複数と水子地蔵でした。そこに近づいた途端お寺様に『これはちょっと危ないかもしれない、門脇くん線香持ってこれ以上近づかないほうがいいで!』と言われ一気に緊張感が高まりましたが、何事もなくお祓いが終わりました。

何気なく近くを見回してみると、すぐ傍に花束と水が御供してあるの見つけこれは何か?と確認してみると、作業中に事故で亡くなった方が居られたそうです。
それを聞いた瞬間、一気に背筋が凍りました。

そのあとは水子地蔵などもお寺様に預かって頂き作業は終了しました。

こういう経験は葬儀屋でも稀かと思います。20歳から葬儀屋で働き始めて普通に生活していたらなかなか体験できない経験をいくつもすることができました。
これから先も葬儀屋として働いて行き、色々な経験をしていきたいと思います。


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