最後のお別れ

葬祭部の杉上です。

葬儀の場は、故人のお顔を見ることが出来る最後の機会になります。
柩の中に寝ているお姿を見て、声を掛けても返事が返ってこないこと実感して、亡くなられていることを受け止められます。

私は20代前半から30代後半に親しくしていた方と喧嘩別れをしました。その後、何度か出会いましたが40代前半には会うことがほとんどなくなっていました。その方が入院していて、良く無いことを聞いてびっくりしましたが、私なんかがお見舞いに行ってもと思いお見舞いには行きませんでした。そして亡くなられたことを聞いた時も、私なんかが…と思い葬儀にも行きませんでした。

亡くなられことは聞きましたが、亡くなられた姿を見ていないので、私の記憶の中には元気だった頃の記憶しかありません。

沢山の葬儀のお手伝いをさせていただき、お別れの場を経験していくうちに私には後悔の気持ちが表れました。「あの時、誰に何を言われようがお別れを言いに行っておけば良かった」と。

コロナ禍で家族葬が増えて、お別れしたい方ともお別れ出来ない時期が有りましたが、最近は「どなたにもお別れしていただきたい」と一般葬が増えて来ました。そして一般の方の会葬が多くなってきました。皆さん親しかった方ときちんとお別れしたいのが、式場にいて伝わってきます。

それぞれの事情で一般葬が出来ないことも有るでしょうが、親しい方とのお別れの場は用意していただけたらと思います。皆さんどうか私の様に後悔しませんように。