後飾り段のお膳

葬祭部の杉上です。

葬儀後に仏間で後飾り段を組み、四十九日間(または忌明け法要まで)どのようにお祀りするか説明をします。

先月担当した喪家で説明した際には、喪主様をはじめご家族全員で聞いてくださいました。大勢だと少々緊張します(笑)。説明の中で霊供膳(れいぐぜん・りょうぐぜん)のこともお伝えします。白木のお膳に4つのお茶碗とお湯飲みが有ります。手前左側にご飯、手前右側にお茶かお水、残りの3つのお茶碗に煮物、汁物、香の物(お漬物)を用意します。お供えする物は精進料理であることが原則ですが、毎日続けることが大事ですので皆さんが食べられるものをお供えしても大丈夫ですと話しています。

後日喪家に訪問した際に、後飾りの説明を聞いていたひ孫様と話をされたそうです。「おじいちゃんのお膳のご飯、おにぎりの方が良いんちゃうか?」

「なぜ?」

「旅をしているから」

「座って食べているかもやで」

「おじいちゃんは歩きながら食べているわ」

私がお祀りの説明の中で四十九日間の旅の話をしたことも、しっかりと覚えてくれていたのだなと感心しました。

日中は仕事と学校で不在になるお宅の後飾り段の前には、ひ孫さんが置かれたアンパンマンのぬいぐるみが座布団に座っています。