すり足で過ごした日

葬祭部の義積です。

先日高校時代の仲良しグループだった友人達と今田町にある「心春日和」さんにランチに行きました。お店へ向かうために車に乗った途端おしゃべりが止まりません。話題は家族や仕事、体の不調に老眼の話など盛りだくさんです。

友人の一人がお舅さんの葬儀をした話になりました。葬儀場に入り歩いていると靴のヒールに違和感を覚えたそうです。ヒールをみると線の模様が見え、友人は「あれ~?!こんな模様やったかな~」なんて呑気に思っていたそうです。しかし、時間が経つにつれ模様がくっきり見えてきて、ついにヒールが崩壊しました。そう、模様ではなくてひび割れだったのです。

なんとか通夜が終わり、次の日葬儀の前にビッグ(お店)へ行き、時間も迫っていたため急いで棚にある靴を購入して葬儀場に直行しました。いざ履くとやけに大きく、実際の足のサイズが23.5cmに対して24.5cmの靴を購入してしまったそうです。もう交換しに行く時間もなく、ぶかぶかの靴を履き、その日は「すり足」で過ごしたそうです。

この靴の底などが分解してしまう現象は「加水分解」と言います。靴の材質によりますが、普段から履いている・履いていないに関わらず劣化していきます。もみじ市民ホールでの葬儀でも、式場や通路に点々と黒いかけらが落ちていることがあります。「大事に靴箱にしまってあるから大丈夫」と思わず、たまには出して点検された方が、いざという時に慌てずに済みます。