西国三十三ヶ所御詠歌の唱え方

葬祭部の門脇です。

西国三十三ヶ所御詠歌は地域により拝み方が色々あります。私は加西、西脇、多可、豊岡、八鹿、山南で葬儀の仕事をし、その御詠歌を見てきました。その中で例えば西脇市では御詠歌をお寺様の御通夜式後にご詠歌を町の方中心に行います。これは多可や豊岡、八鹿でもよくある形なのですが、西脇市のある地域では水の入ったヤカンと湯呑と洗面器(鍋の時もあり)を用意し、ご詠歌の一番二番と終わるたびに、やかんから湯呑に水を入れそれを洗面器に移していきます。

その理由としては三十三ヶ所を廻る際にはその箇所箇所で水で手を洗い口をすすぐというルールがありそこからきているそうです。他には多可町もですが、5番毎に必ず間に「南無阿弥陀仏」を挟んでいきます。豊岡では通夜の後の御詠歌は奇数番号のみを歌うという風習があります。

地域によっては三十三番で終わるところやそこから番外編の信濃の善光寺を歌うところなど場所によって様々です。それだけ色々ある中で一番驚いたのは現在働いている山南町の谷川では御詠歌には節が無く歌うというより読むといった感じで拝まれています。一度録音してもらったものを聞きましたが、ここが一番特殊なパターンだなぁと思いました。

今でこそ四十九日中の親戚の家に行って毎日御詠歌をあげることは少なくはなっていますが、地域の違う所で聞く事があれば地元との違いに注意して聞いて頂ければと思います。他の地域で聞く御詠歌は驚きがいっぱいで面白いものです。