葬式饅頭

葬祭部 伊藤です。

私は、岡山県出身です。先日、父のお姉さんの義母様が亡くなられ、ふと親戚の葬儀後には必ず食べていた「葬式饅頭」を思い出しました。私は今、山南町で葬祭業に携わっていますが、山南町で葬式饅頭を見た事はありません。

葬式饅頭とは、通夜式や告別式で、遺族が弔問客に振る舞う饅頭のことです。調べてみると、その由来は、仏教の考えに基づいているそうです。仏教に「故人の財産が死後も残っているのは、生前の強い物欲が影響しているため」という考え方があり、財産を饅頭という形にして配ることで、故人が徳を積めるようにしていると言われています。

葬式饅頭には、地域によって、中華饅頭や、春日饅頭等さまざまな種類があります。ちなみに私の実家は、おぼろ饅頭で、蒸した饅頭の上皮を剥いて、表面をおぼろ状に仕上げています。そして1つが直径7cm、厚さ1.5cmあって、中にこしあんがパンパンに詰まっています。1つ食べれば、満腹でした。親戚のご葬儀で父母は忙しく、寂しい気持ちで大変だったと思いますが、小さい頃の私は葬式饅頭が美味しくって実は大好きだったのです。でも、葬式饅頭は、数日で皮がカチカチになってしまったり、夏場は直ぐにカビが生えたりするので、捨てる事もありました。そんな時に母が考えたのが、てんぷら粉を付けて「葬式饅頭天ぷら」です。すっごく美味しかったのを覚えています。

遺族から振る舞われた葬式饅頭なので、全部美味しく食べたいですよね。山南町でもいろいろな供物がございます。食べ物であれば、せっかくなので、賞味期限が切れないように、最後まで美味しく味わってくださればと思います。