自宅で家族が亡くなったら

葬祭部の杉上です。

今は病院で臨終を迎える人が多いですが、自宅で家族が亡くなってしまった場合、どのようにしたら良いのかお話しします。
① かかりつけ医(主治医)がいる場合
持病があるなどのケースで、かかりつけ医がいる場合は、まず主治医に連絡を取ります。基本的には診察後24時間以内に治療に関連した病気で死亡した場合は、改めて診察することなく医師は死亡診断書を交付します。最後の診察から24時間経過している場合でも、生前に診察・治療していた病気に関連すると判断した場合は、その場で死亡診断書を書いてくれます。
② かかりつけ医(主治医)がいない場合
病院との付き合いが風邪程度だったり、直前まで元気だったのに突然倒れてしまった場合で、まだ息がある時は119番で救急車を呼び病院に運ぶことになります。しかしそこで蘇生せずに残念ながら亡くなってしまった場合、一旦警察が介入することになります。警察の検視を経て、警察の嘱託医が検案して死体検案書が交付されます。
③ あきらかに亡くなっている状態で発見された場合
死亡して少し時間が経っている場合や、あきらかに亡くなっていると思われる場合は110番に連絡することになりますが、たとえ病死や自然死だったとしても、医師はすぐに死亡診断書を交付することはできず、検視を経て検案作業に入ります。病死・自然死以外による死因だったり、事件性の疑いがもたれる場合も検視までの流れは同様です。検視の結果、死因が明らかでない場合には「行政解剖」が行われ、犯罪死の疑いがある場合は「司法解剖」が行われます。警察が入ると事情聴取されますので「犯人扱いされてるみたい…」と思うかもしれませんが、死因を特定するために行う大事な作業なので進んで協力します。
ひとつだけ絶対にやってはいけないことがあります。
それは「ご遺体を動かすこと」です。
家族の立場からすると、少しでもご遺体の状態を整えてあげたいと思ってしまいますが、警察到着前にご遺体を動かしたり着替えさせたりしてしまうと、証拠隠滅をしていないか確認されますので、つらいですが触らないことが必要です。