施餓鬼

葬祭部の杉上です。

子供の頃から「せがき」という言葉は、よく耳にしていましたが、大人になってから漢字で見た時には『こんな字を書くんだ!』と、少々おどろきました。
「餓鬼」とは、仏教の六道と呼ばれる世界の一つで、餓鬼道と言われます。生前の自らの悪行により餓鬼道へ落ちると、餓鬼という鬼になってしまい、餓鬼になったものは常に飢えやのどの渇きに苦しんでいると考えられていて、そういう餓鬼にも食べ物などの施しを与えることを「施餓鬼」と言われています。
「施餓鬼」の由来は、救抜餓鬼陀羅尼経(くばつえんくがきだらにきょう)というお経にあると言われています。
お釈迦様の弟子の一人である阿難(あなん)が、餓鬼に死を予告された際に、お釈迦様の教えに従って、陀羅尼(だらに)を唱えながら餓鬼に食事を施したところ、その功徳によって餓鬼が救われ、阿難も寿命を延ばすことができたということです。こうした説話にもとづいて、先祖供養とともに餓鬼の供養も行うことで、徳が積めると考えられていたためか、お盆の時期に行われることが多いそうです。
 
毎年、聞いていた言葉も意味が分かれば、大事な行事であることが理解できます。毎年、親まかせにしているお盆行事、今年は私もお参りに行こうと思います。