出棺時のクラクション

スタッフの義積です。
この地域では、出棺の時に車のクラクションが鳴ります。あの「ファーン」と鳴る音を聞くと、なんとも言えない悲しげな気持ちになります。私はなぜ鳴らすのかいつも不思議に思っていました。調べてみると様々な説があるそうです。
説の一つに、故人が使っていた茶碗を割る「茶碗割り」の音の代わりと言われています。地域によっては生前故人が使用していたお茶碗を出棺の時に割る風習がありますね。もう帰ってきても、お前の食べるお茶碗は無いから、成仏しなさいという意味で割られます。
別の説では、「一番鶏」もあります。昔の葬儀は通夜を終え、夜が明けると朝一番に出発しました。夜が明けたことを告げるのが一番鶏です。現在の出棺は朝一番ではなくなりましたが、その意味からも、これからあの世に向かう道から鬼や魔物を退散させる意味があるそうです。他にも説はありますが、故人が安らかな旅立ちであるように送り出すものです。出棺の際には、心を込めてお送りしたいですね。