旅立ちの渡し賃

出かける時、まずはおでかけ用のお洋服に着替えて、鞄の中にお財布・携帯・ハンカチ等を入れて…と言う風に皆さんご準備されますよね。

故人様も同じように、旅立ちの時には準備が必要です。もちろん宗派によっては違ったり、必要ないものもありますが…。故人様が旅立つにあたり、持物の準備等のお手伝いをさせて頂くのが納棺になります。

納棺の際に棺に納めていただくものの一つに『六文銭(ろくもんせん)』があります。亡くなると「三途の川」を渡りあの世へ行く、というのはなんとなく皆さんご存知ですよね。その三途の川を渡るときにもお金がいるんです。

ただ、六文銭を渡したからと言って誰でも彼でもすいすいと川を渡れるわけではないようです。生前の行いが良ければ「橋」を渡ることができ、生前の行いが悪ければ流れの速い深い川を裸で渡らされたり。
六文銭の話には諸説ありますので、気になる方は是非調べてみてくださいね。

とはいっても今は貨幣自体が流通していませんので、印刷した六文銭をお棺に納めさせていただいています。亡くなってからもお金が必要なんて大変ですね。