お葬儀でのお布施

私達が普段使う「お布施」という言葉、”お寺さんに納めるお金だけ”と思いがちですが、お布施にもいくつか種類があります。

①財施(ざいせ)
出家修行者、仏教教団、貧窮者などに財物、衣食などの物品を与えること。仏教の教えへの感謝を表し、施すこと。
②法施(ほっせ)
正しい仏法の教えを説き、精神的な施しを行うこと。僧侶の務めとされている。
③無畏施(むいせ)
施無異(せむい)とも言い、不安やおそれを抱いている人に対し、安心の程腰をすること。困った人に対し、親切を施すこと。

お葬儀において、お寺さんは枕経、通夜、葬儀式などの法要を営むことにより「法施」を施します。これに対して、遺族は感謝して「財施」で応えるという関係にあります。
ですので、葬儀で遺族がお寺さんへ納めるお布施は、法要執行への対価としてではなく、あくまで財施として行うのだ、というのが本来の考え方です。

瀬川