配偶者の死

葬祭部 義積です。
男女で比較すると、配偶者の死別は、女性よりも男性の方が影響を受けやすいこと言われています。ある研究結果によりますと、妻を亡くした男性の余命は、同年齢の平均余命よりも短くなる可能性が30%も高かったそうです。しかし、夫を亡くした女性にはこうした傾向はみられなかったという事でした。一概にはいえませんが、女性より男性の方が強い悲しみを持たれているイメージがあります。
昨年2月にお亡くなりになりました元プロ野球選手の野村克也監督が、奥様の沙知代様を亡くされた後に出版された本「ありがとうを言えなくて」に、このような言葉で綴られていました。
「家の中の目の届くところはサッチ―だらけなのに、おまえだけがいない。このがらんどうの人生を俺はいつまで生きるんだろう」。言葉のひとつひとから奥様を亡くした深い悲しみが溢れています。多くの方が、恐妻のイメージを持たれていましたが、お互いを思いやる仲の良いご夫婦だったのだと思います。
配偶者や大切なご家族を亡くされた時、悲しみに襲われます。同じ家族であっても同じ悲しみを体験するとは限りません。ある人は死を納得し、ある人は深い悲しみに陥ることもあります。症状も期間も様々です。かける言葉も「がんばれ」「しっかりしろ」という激励の言葉ではなく、悲しみの状態を理解し、寄り添ってあげてください。